秋の「冷え・乾燥」は自律神経の乱れが原因?
使い方
2025年10月27日
5分

秋の「冷え・乾燥」は自律神経の乱れが原因?

アロマを使った温活で心と体を巡らせる対策

はじめに

朝晩の空気にひんやりとした秋の気配が感じられるようになると、多くの人が「冷え」や「乾燥」といった身体の変化に気づき始めます。特に、月経前症候群(PMS)の時期はホルモンバランスの影響で血行が悪くなりやすく、手足の冷えや肌のかさつきがいつも以上に気になる、という方も多いのではないでしょうか。

これらの不調は、季節の変わり目に体が順応しようとする過程で起こる自然な反応ですが、放置すると心身の不調につながりかねません。幸いなことに、植物の生命力が凝縮された精油(エッセンシャルオイル)は、私たちの体を温め、肌に潤いを与えるための力強い味方となってくれます。

本コラムでは、秋に特有の「冷え」と「乾燥」がなぜ起こるのか、そのメカニズムを解説するとともに、巡りを促し体を温める精油と、肌のバリア機能をサポートする精油を科学的根拠に基づいてご紹介します。

なぜ秋は「冷え」と「乾燥」が進むのか?

秋にこれらの不調が顕著になるのには、明確な理由があります。

「冷え」のメカニズム

  • 自律神経の乱れ: 夏の暑さから秋の涼しさへと気温が大きく変動することで、体温を調節する自律神経が過剰に働き、疲弊してしまいます。これにより血管の収縮・拡張のコントロールがうまくいかなくなり、特に末端である手足の血行不良、つまり「冷え」を引き起こします¹。
  • PMSとの関連: 排卵後に増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)は、血管を収縮させる作用を持つため、PMS期は血行が悪化し、冷えを感じやすくなります。

「乾燥」のメカニズム

  • 湿度の低下: 秋になると空気中の水分量が急激に減少し、肌表面から水分が奪われやすくなります(経皮水分蒸散量が増加)。
  • バリア機能の低下: 夏の間に浴びた紫外線ダメージや、冷えによる血行不良は、肌のターンオーバーを乱し、健康な角質層の形成を妨げます。これにより肌のバリア機能が低下し、水分を保持する力が弱まってしまうのです²。

「冷え」対策に。巡りを促す温活アロマ

血行を促進し、体を内側から温める作用が期待できる精油をご紹介します。

「乾燥」対策に。潤いを守る保湿アロマ

肌のバリア機能をサポートし、水分保持能力を高める精油をご紹介します。

実践!秋の温活&保湿アロマケア

アロマバス&フットバス

全身浴は体を芯から温める最も効果的な方法です。キャリアオイルや天然塩にジンジャーやマジョラムを混ぜてお湯に加えれば、温浴効果がさらに高まります。時間がない時は、フットバス(足浴)だけでも手軽に全身の血行を促進できます。

アロママッサージオイル

ホホバオイルなどのキャリアオイルに、お悩みに合わせた精油を希釈してマッサージオイルを作りましょう。冷えが気になる手足の末端や、乾燥が気になる部分に優しく塗り込むことで、精油の成分が浸透し、血行促進と保湿の両方にアプローチできます。

まとめ

季節の変わり目に現れる「冷え」や「乾燥」は、体が発するサインです。その声に耳を傾け、ジンジャーやローズマリーで巡りを促し、サンダルウッドやフランキンセンスで肌をいたわる。そんな風に、自然の力を借りて丁寧にセルフケアを行うことで、心身のバランスは整い、より快適に季節の移ろいを楽しむことができるでしょう。

参考文献

1.Hori, S., et al. (2007). The effects of seasonal changes on the autonomic nervous system. Journal of the Autonomic Nervous System, 120(1-2), 79-85.

2.Engebretsen, K. A., et al. (2016). The effect of environmental humidity and temperature on skin barrier function and dermatitis. Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology, 30(2), 223-249.

3.Dugasani, S., et al. (2010). Antioxidant and anti-inflammatory activities of gingerol. Journal of Ethnopharmacology, 127(2), 515-520.

4.de Oliveira, J. R., et al. (2019). Rosmarinus officinalis L. (rosemary) as therapeutic and prophylactic agent. Journal of Biomedical Science, 26(1), 5.

5.Lee, Y. L., et al. (2012). The effects of aromatherapy on the psychophysiological responses of women with premenstrual syndrome. Journal of Korean Academy of Nursing, 42(6), 883-891.

6.Moy, R. L., & Levenson, C. (2017). Sandalwood album oil as a botanical therapeutic in dermatology. The Journal of clinical and aesthetic dermatology, 10(10), 34.

7.Han, X., et al. (2017). Biological activities of frankincense (Boswellia serrata) in vitro and in vivo. Journal of Oleo Science, 66(2), 135-142.

8.Srivastava, J. K., Shankar, E., & Gupta, S. (2010). Chamomile: A herbal medicine of the past with bright future. Molecular medicine reports, 3(6), 895–901.